「テーマ株」とは、話題になっている材料に関連する事業を行っていたり、関連する業界に属していたりといった企業群のことを指します。
テーマ株は投資家の注目度も高く、活発に取引される傾向にあるため、短期間での株価の上昇も期待できます。
このコーナーでは、話題のテーマに関連する企業の事業内容やテクニカル・ファンダメンタルズの現状などを確認し、投資判断に役立てていきたいと思っています。
銘柄選定の基準として、小資金の投資家でも検討できるという理由から『株価3,000円以下』としています。
今回は『半導体』に関連する銘柄である、こちらの企業を紹介していきます。

目次
半導体について
半導体は、私たちが日常的に使っている携帯電話やパソコン、家電製品から産業機器、電車などの交通インフラなど、あらゆる電機・電子機器になくてはならない部品といえます。
かつては高品質と低価格から、日本製品が世界的シェアの5割以上を占める時期もありました。
その後は韓国や台湾勢の台頭などで日本勢は苦境ち、業界再編にも繋がりましたが、材料から製造装置まで関連する企業はまだ多いです。
なお、半導体は多くの電機・電子機器の開発で早い段階から使用されるため、半導体の市況や動向が景気の先行指標となることがあります。
会社概要

ビジョン
ルネサスは、先進的な半導体ソリューションを創造することによってコネクテッド・ワールドを推し進め、誇りをもって、信頼されるブランドを築いてゆきます。
事業内容
下記、ルネサスエレクトロニクス株式会社の事業内容になります。
半導体メーカー、NEC・日立製作所・三菱電機の3社の半導体事業が統合設立。自動車向け事業(自動車エンジン・車体制御、車載情報機器向け)、産業向け事業、情報インフラ向け事業を展開。オートモーティブソリューションとIoTインフラ分野におけるメモリ・マイコン・ロジックIC等の開発・製造・販売、3つの半導体ソリューション(デバイス・キット・プラットフォーム)を提供。自動車用マイコンでは世界シェア約40%。産業・インフラ・IoT向け事業はスマートファクトリー、スマートホーム、スマートインフラ向けにマイコン・SoCを提供。マイコン内蔵用フラッシュメモリ技術による運転支援システム用マイコン開発、ISPソリューション(車載用SoC、車載用スマートカメラアプリケーション)に注力。2015年IoT分野で米ベライゾン・コミュニケーションズと提携。2016年米半導体インターシル社を買収(約3200億円)。2018年米半導体IDT社を買収(約7300億円、2019年完了)。主要取引先はリョーサン。
マネックス銘柄スカウターより
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ルネサスエレクトロニクスは、NECエレとルネサスが統合した半導体の大手企業です。
車載用マイコンでは世界首位級となっており、米国2社を計1兆円で買収しています。
同社の事業は大きく分けて自動車向け事業と産業・インフラ・IoT向け事業となっており、その他事業が2%強を占める計3つでのセグメント構成となっています。
売上の構成は2つの事業が50%前後ずつとなっていますが、直近の決算において、利益面では産業・インフラ・IoT向け事業が6割以上を占めています。
こちらは、2019年12月期における売上高の内訳です。

自動車向け事業
世界シェアNo.1の高品質・先端プロセスのマイコン/SoCやアナログ製品との組み合わせによる高付加価値ソリューションにより、ADASや自動運転など自動車の先進機能を実現しています。

産業・インフラ・IoT向け事業
世界トップクラスのシェアを持つマイコンを中核として、高性能のアナログ製品を組み合わせて、多種多様な先端技術や組み込みソリューションを産業・インフラ・IoT分野の幅広い顧客層、エンドマーケット向けに提供しています。
FA(Factory Automation)機器など向けの産業、DC(Data Center)・基地局など向けのインフラ、家電及びブロードベースドなど向けのIoTといった分野にて、マイクロコントローラ・SoC(システム・オン・チップ)・アナログ半導体といった製品を提供しています。

業績・指標

売上推移


売上高はここ3年ほど微減が続いており、EPSも安定しない状況が続いています。
ちなみに、直近の決算では売上収益が前年同期比ー13.5%で着地しています。
同社グループでは翌四半期累計期間の業績予想をレンジ形式にて開示していますが、それによると翌四半期は売上収益が前年同期比ー11.1%~-6.7%と予想しています。
指標

7/31時点での株価は578円です。
配当はナシです。
チャート

7/31時点の週足チャートです。
2月までは上昇トレンドを形成していましたが、コロナショックにより株価300円近くまで急落しています。
現在は半値戻しの水準でもみ合っている状況です。
同社は7/30に第2四半期の決算を発表しており、直近のIFISコンセンサスのを上回る水準で推移していますので、再び上値を試す動きがみられるかもしれません。
以上、ルネサスエレクトロニクス株式会社の銘柄紹介となります。
ここで紹介した内容は購入を推奨するものではありません。あくまでも、自己責任において投資判断をお願いします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。