本日は、先日発表されたニーズウェルの決算内容を見ていきたいと思います。
事業内容
まず、ニーズウェルの事業内容について確認しておきます。
ニーズウェルは、金融系システム開発を中心とした下記の4つのサービスを展開する独立系システムインテグレータです。
- 業務系システム開発
- 基盤構築
- 組込系開発
- ソリューション・商品等
この4つのサービスで、ITのトータルサービスを提供しています。
同社の強みとしては金融系の業務システム開発であり、売上高の50%を占めています。
また、エンドユーザーとの直接取引比率が高いのも特徴で、生命保険会社・大手ホテル・通信キャリアなど、売上構成比の約55%と高水準となっています。
幅広い業種・技術の実績と高いソリューションサービス力が特徴の企業です。


業績
業績の進捗状況として、決算説明資料の内容を抜粋します。

新型コロナウイルスの影響によってシステム開発案件の中止・延期等が発生したことで、売上高は前年同期比99.5%と苦戦しています。
主力事業である「業務系システム開発」が前年同期比でマイナスしてしまったことや、製造業向け案件で中止・延期が発生した「組込系開発」が大きく苦戦したことが要因となっています。
第2四半期の決算では主力の「業務系システム開発」に大きな影響がなさそうでしたので概ね順調と判断しましたが、ここが苦戦しているとなると厳しいですね。
また、今回は通期業績予想の下方修正を発表を発表しまいますが、ギリギリで9期連続の増収増益を達成する予想を出しています。

配当については、期初に公表した業績予想は下回るものの、売上高・利益とも前年並みの水準となる見込みであること、同社の継続的な成長の可能性、内部留保の状況等を総合的に勘定して、1株あたり16円の配当予想を据え置きとしています。
これにより、配当性向予想は38.9%まで上昇しています。

成長戦略
今後の成長戦略として、6つの重点項目を挙げています。

企業価値の向上として、積極的なM&Aグロースの追及を掲げています。
また、先日のIRでの発表もあった請求書入力業務をAIで自動化する「Invoice PAサービス」など、今後もビジネスの目的に合わせた最適なソリューションの提供などを行っていくとのことです。

【総括】期待していただけに、ガッカリ
業種的にコロナによる影響は軽微であろうと予想していたのですが、業績の下方修正を発表するなど、残念な結果となりました。
ただ、足元の業績は足踏みしているものの、中長期的にはIT投資需要は今後も拡大することが予想されます。
NISAで保有している分については、焦って売却せずにもうしばらく保有するつもりです。
最後に、ニーズウェルの目標を抜粋しておきます。(第2四半期と変更はありません)
