本日は、先日発表された2021年3月期 第3四半期の株式会社ジーニーの決算を見ていきたいと思います。
目次
事業内容
まずは事業内容ですが、ここは前回と大きく変わっていません。
ジーニーは、ウェブサイトやスマートフォンアプリ上に各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術であるアドテクノロジーを使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるシステム(プラットフォーム)を提供しています。
同社はリアルタイムにインターネット広告枠を取引できる技術であるRTB(Real Time Bidding)によってインターネット広告を配信しています。
RTBは広告の表示ごとにオークション方式で最も高単価な広告を配信する仕組みで、ユーザーがサイトにアクセスしてから選択された広告が表示されるまで、平均0.1秒以下という速さで行われているそうです。
ジーニーでは、下記のアド・プラットフォーム事業とマーケティングソリューション事業の2つに、「海外事業」を加えた3つの事業を行っています。

アド・プラットフォーム事業で参入しているSSP市場では、2015年度よりトップシェアを確立しています。
さらに、マーケティングソリューション事業のSaaSは成長を継続しています。

ちなみに、同社が事業を展開するインターネット広告市場、デジタルトランスフォーメーション市場の市場規模については、今後も拡大が予想されています。


2021年3月期 第2四半期 業績概要
第3四半期の営業利益は黒字幅を拡大し、第3四半期累計期間で営業利益を黒字化しています。
また、売上総利益も大幅増益となり、経常利益も黒字化しています。

事業別の業績ハイライト
それぞれの事業の業績ハイライトは下記になります。
数値は累計です。

通期業績見通し
通期の業績見通しは前回の発表通り、売上総利益25%成長、営業利益1.8億円の黒字化で変更ありません。
第3四半期はSaaSプロダクトの成長によって計画を上回る営業利益を達成しました
第4四半期は「Chamo」の収益化が始まるということで、SaaS事業が売上総利益の増加に貢献するフェーズに入っていきます。

ポートフォリオマネジメントについては、DSPと海外事業が黒字化による利益貢献を開始しています。
また、DOOHとSaaS事業は投資を継続してシェア拡大を優先させる予定です。
ただ、SaaS事業は今期で大幅な投資は終え、来期は単年度の黒字および他社SaaS上場企業水準の売上高の達成を目指します。

引き続き、保有継続
順調に成長しており、全く心配はないようです。
前回ぐらいからだったか、決算説明資料に株価に関する記載もされるようになっており、これから株価も意識した動きが期待できるかと思いますので、引き続き保有したいと思います。