株式投資を始めるにあたり、初心者がまず最初につまずくのが株価指標ではないでしょうか。
見慣れないアルファベットが並んでいるのを見るだけで、「難しそう」「やっぱり自分には無理だ・・・」と拒否反応を起こしてしまう方も少なくないと思います。
そこで今回は、これだけは最低限理解しておいた方が良い指標を5つピックアップしてみましたので、まずはここからしっかり学んでいきましょう。
また、楽天証券のモバイル・トレーディングツールである「iSPEED」での確認方法も合わせて解説します。
「iSPEED」は非常に優秀なツールですので、まだ使ったことがない方はこの機会に口座開設とアプリのインストールをおすすめします。
理解しておきたい株価指標5選

PER
PERは、現在の株価が割安かどうかを利益面から判断する指標になります。
この指標はバリュー投資家と呼ばれる、業績に対して株価が割安になっている銘柄に投資することを好む投資家が必ず参考にする指標です。
もしバリュー投資を行うつもりがなくても、高値掴みを避けるために売買タイミングを図るという点において活躍します。
一般的には15~20%を切ると割安と判断されることが多いですが、銘柄や業態によって割安かどうかの基準は変わってきますので、その銘柄の過去のPER推移や同業他社の水準も確認した方が良いでしょう。
ちなみに、こちらは業種別のPERをまとめたもので、数値はJPX(日本取引所グループ)のサイトで確認することが可能です。
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業種別PERのまとめと時価総額
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PERの算出方法やもう少し詳しい解説は、こちらの記事を参考にしてください。
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株式投資の重要指標!PER(株価収益率)で企業の割安度をみる
また、過去のPER推移はマネックス証券が提供する銘柄分析ツールである「銘柄スカウター」で確認できます。
こちらはマネックス証券の口座を持っていれば無料で利用できるのですが、銘柄分析をするならこれ一つで十分というほどの優れたツールですので、ぜひ活用してみてください。
PBR
PBRもPER同様、現在の株価が割安かを見るための指標ですが、こちらは株価が企業の資産に対して割安かどうかを判断するものになります。
株価を1株当たり純資産で割って求めます。
1株当たり純資産は「解散価値」とも呼ばれ、PBRは株価(時価総額)が会計上の解散価値である純資産の何倍かを表しています。
一般的には数値が1倍を切ると割安であると判断されますが、数値が低ければ良いわけでもありません。
重要なのはなぜ低いかという理由を考えることです。
その辺りの注意事項を含め、こちらの記事にPBRについて詳しく書いていますので参考にしてみてください。
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数値が低ければ良い?PBRのみでの投資判断は危険
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ROE
ROEは、企業の収益性を判断するための指標になります。
日本語では、「自己資本利益率」です。
この日本語表記からなんとなくイメージができるかもしれませんが、ROEは株主が投下した資本からどれだけ効率的に利益を生み出せているかを表すものになります。
ROEが高い企業は投資家から好感される傾向にあり、企業側もROEの改善を目標に掲げるケースが増えてきています。
一般的には数値が10%を超えると優良と判断されることが多いですが、投資判断の際はPERなどの他の指標と組み合わせて活用するようにしましょう。
もう少し詳しい解説はこちらの記事を参考にしてください。
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優良企業としての数値の目安は?ROEで企業の収益性を判断する
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EPS
EPSは、「1株あたり当期純利益」です。
このEPSは、企業が四半期毎に出す決算短信にも記載されていますね。
当期純利益を発行済株式総数で割って求めますので、基本的には、EPSが毎年伸びている企業は順調に成長していると判断することができます。
しかし、単にEPSが伸びているから成長しているとは限らない場合もありますので注意も必要です。
また、EPSを利用して株価の上値や底値の目途をつけることもできますので、気になる方はこちらの記事を確認してみてください。
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企業の成長性がわかる!EPSの数値の見方や活用の仕方を解説
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配当利回り
配当利回りはイメージがつきやすいのではないかと思います。
株価に対する配当金の割合を表す指標になりますね。
近年は配当を重視する投資家が増えており、一般的には配当利回りが4%を超えると高配当銘柄として分類されることが多いです。
また、配当を重視する場合は米国株投資を検討しても良いかもしれません。
そのあたりの理由や配当利回りの注意点はこちらの記事で詳しく解説しています。
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配当金狙いは確認必須!配当利回りの算出方法や注意点についても理解しよう!
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楽天証券の株アプリ「iSPEED」での確認方法

ここからは株取引におけるおすすめナンバーワンのツールである、楽天証券の「iSPEED」でそれぞれの指標を確認する方法をお伝えします。
「iSPEED」は初心者でも非常に扱いやすく、「マイページ」では自分に必要な情報だけを表示させることができるなど、カスタム機能も充実しています。
「マイページ」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
続きを見る
楽天証券の取引ツール、iSPEEDが便利過ぎる【My Page編】
スマートフォンでの取引が多い方で、まだ「iSPEED」を使用していない場合はこの機会にぜひ活用してみてください。
PERとPBR
PERとPBRは同じ画面で確認することができます。
「サマリー」画面から、「市況情報」をタップしましょう。

「市況情報」の画面に移動すると、ページ上部でPER・PBRが並んで表示されています。
下の画面では、PERが12.37%、PBRが1.10倍となっていますね。

ROE
ROEの確認は、「四季報」のページで行います。

「四季報」のページを開いたら、次に「財務」をタップします。

「財務」をタップすると下に「四季報」画面の下部へ移動しますので、そこでROEを確認することができます。
ここでは、10.4%となっていますね。

EPS
EPSはROE同様、「四季報」ページで確認することができます。

「四季報」のページを開いたら、次に「業績」をタップします。

「業績」の画面に移動したら、少し下にスクロールします。

少し下にいくと、「EPS(1株あたり当期純利益)」を確認することができます。
直近の実績は735.6円、21年3月期の予想は668.8円となっていますね。

配当利回り
配当利回りは、自身での計算が必要になります。
まず、算出に必要な配当を確認しましょう。
「サマリー」画面から、「市況情報」をタップします。

先ほど確認したPERの下に、配当が表示されています。
下の画面だと、220.00円の配当ですね。

配当が確認できたら、配当利回りの算出を行いましょう。
式に当てはめると、(配当)220.00円 ÷ (株価)8,277円 × 100= 2.65%となり、現時点での配当利回りは2.65%であることがわかります。
なお、「iSPEED」の検索機能である「スーパースクリーナー」では、配当利回りでのスクリーニングが可能です。
まとめ
株式投資の銘柄分析・売買判断において、今回挙げた株価指標は最低限理解しておきたい指標になります。
これを理解しているのとしていないのとでは、運用成績が大きく変わってくるからです。
例えば、同じ株価1000円の銘柄でも、PER10倍での1000円とPER50倍での1000円では全く見方が変わってきます。
チャートのみで勝負するデイトレードは別ですが、中長期保有での運用を考えている場合は株価指標を理解しているかが成績を大きく左右しますので、しっかり学んでおきましょう!
また、「iSPEED」での確認方法も合わせてご紹介させて頂きました。
スマートフォンのみで簡単に取引が行え、操作性も抜群で非常におすすめのツールですので、まだ利用していない方はこの機会にぜひ使ってみてください!