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テクニカル入門!確実に抑えておきたい移動平均線

「ローソク足」と共に、テクニカル分析をする上での基本的な指標として「移動平均線」があります。

この移動平均線は、株価のトレンドを把握する上で欠かせない指標です。

今回は移動平均線について、詳しく学んでいきましょう。

移動平均線とは

移動平均線の意味と考え方

移動平均線は、一定の期間(5日や25日など)の終値の平均値を結んだグラフのことを言います。

これは、見方を変えるとその銘柄を購入した人の買値の平均値(売却した人の売値の平均値)と表現することもできます。

例として、下のような2週間の株価変動を基にした5日移動平均線の考え方を示します。

今回は5日移動平均線になりますので、過去5日間の平均値をグラフにすることになります。

5日間の平均値を出す際の対象期間はこちらです。

これを折れ線グラフにしたものが、移動平均線になります。

種類

チャート上には複数の移動平均線が引かれていることが多いですが、これはいろいろな種類があるわけではなく、計算する期間の違いによるものになります。

日足チャート、週足チャート、月足チャートがよく使用され、それぞれの代表的な設定期間は以下になります。

  • 日足チャート:5日・25日・75日
  • 週足チャート:13週・26週・52週
  • 月足チャート:12ヵ月・24ヵ月・60ヵ月

基本的には、1週間・1ヵ月・3ヵ月・半年・一年といったキリの良いサイクルで区切ることが多いですね。

トレンド判断と取引における考え方

テクニカル分析における「トレンド」とはチャート形状の一つで、株価の方向性を表すものになります。

株式投資の世界では、業績が良いのに株価が下がっているといったことが往々にして起こります。

その要因の一つとして「トレンド」が関係している場合も少なくありません。

特に初心者は、トレンドに沿った取引を心掛けるだけで運用成績が大きく変わってしまうほど、株価チャートにおいては重要な指標であるという認識が必要です。

ここからは、トレンドについて詳しく学んでいきたいと思います。

トレンドを判断する

まず、トレンドには「上昇トレンド」「下降トレンド」の2つがあり、上方向(株価が上昇傾向)のトレンドを上昇トレンド下方向(株価が下落傾向)のトレンドを下降トレンドと呼びます。

では、日々上がったり下がったりを繰り返す株価チャートを見て、今が上昇トレンドなのか下降トレンドなのかというのはどう判断すれば良いのでしょうか。

そこで注目するのが、移動平均線の向きです。

移動平均線は、株価の終値が前日の移動平均より高ければ上向きに、低ければ下向きになります。

その為、移動平均線が上向きの場合は終値が切り上がっている状況ですので上昇トレンド、逆に下向きの場合は終値が前日終値を割り続けている状況ですので下降トレンドと判断する事ができます。

ポイント

  • 上昇トレンド:株価の終値が移動平均線より上にあり、移動平均線が上向き
  • 下降トレンド:株価の終値が移動平均線より下にあり、移動平均線が下向き

文章だけではイメージしづらいと思いますので、一つ例を挙げましょう。

こちらは、任天堂【7974】の週足チャートになります。

上がったり下がったりという値動きを繰り返していますが、これだとどこが上昇トレンドでどこが下降トレンドなのかの判断が難しいです。

そこで、同じチャートに移動平均線を入れてみます。

いかがでしょうか。

かなり、イメージしやすくなったと感じられると思います。

赤い線である中期線を基準とし、上昇トレンドと下降トレンドの定義を当てはめると下のようなトレンド推移になります。

このように、トレンドを判断する上で移動平均線は非常に重要な指標なります。

では、このトレンド判断をどう取引に活かすかを考えていきましょう。

上昇トレンドで買い、下降トレンドで売る

自身の投資手法が確立している場合は別ですが、基本的には上昇トレンドで買い、下降トレンドで売る(トレンドフォロー)という考え方が大前提です。

もう少し詳しく言うと、上昇トレンドを確認してから買い、株価が下落し始めても移動平均線の上にある限りは保有を継続しますし、下降トレンドに入った場合は保有株を売却して上昇トレンド入りが確認できるまでは買わないということになります。

先ほどの任天堂のチャートを例に説明しましょう。

既に株式を保有している場合、①や②の場面は株価が下落傾向にありますが株価の終値が中期線を割っていない上に移動平均線も上向きな為、上昇トレンドという事で保有継続という判断になります。

逆に③は株価が上昇し始めているので買いたくなりますが、株価は移動平均線の下にありますし向きも下向きな為、下降トレンド中ということで明確に中期線を超えてこないと買いを検討する段階にはなりません。

初心者のうちはこのトレンドフォローを愚直に守り抜くことで、少なくとも大きな損失を被る可能性は低くなります。

自身の安易な判断で大切な資産を失わない様、トレンド判断は必ず行いましょう。

移動平均線で売買タイミングを見極める

ここまでは移動平均線でトレンドを分析することについて学んできました。

しかし、移動平均線は売買のタイミングを図る上でも非常に有効です。

移動平均線での売買タイミングの見極めについて、学んでいきましょう。

グランビルの法則

まず、移動平均線を活用した有名な売買判断の法則として「グランビルの法則」が挙げられます。

グランビルの法則は、移動平均線と株価の位置関係から売買判断を行う際に使用するもので、”買い”と”売り”でそれぞれ4つずつの法則があります。

詳細はこちらの記事にまとめていますので、ご確認ください。

知っているだけでパフォーマンスが変わる!?グランビルの法則

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この法則を活用するメリットとして、意識している投資家が多いという点があります。

”ここを超えてきたら買う””ここを割ったら売る”という風に身構えている投資家が多ければ多いほどその後の動きが予測しやすく(想定通りに動きやすく)なりますので、早めの対応が可能になるというわけです。

ゴールデンクロスとデッドクロス

”移動平均線の種類”の項で前述した通り、移動平均線はチャート毎に短期・中期・長期の3種類使用するのが一般的です。

そのうち、短期線と長期線の2本の移動平均線を使用して売買タイミングを図る方法があります。

それが、「ゴールデンクロス」「デッドクロス」です。

先ほどのグランビルの法則では移動平均線と株価の位置関係による売買判断でしたが、このゴールデンクロスとデッドクロスでは短期線が長期線を下から上に抜けたり、上から下に抜けたりといったタイミングを確認して売買判断を行うというものになります。

ゴールデンクロス ⇒ 短期線が長期線を下から上に抜くこと

 デッドクロス  ⇒ 短期線が長期線を上から下に抜くこと

それぞれの意味するものとして、ゴールデンクロスはこれから相場が上昇するサイン、デッドクロスはこれから相場が下落するサインと考えられ、相場の方向性を予測するものとして非常に長く使われてきた分析方法です。

しかし、ネットが主流となった現在の取引において、このゴールデンクロスやデッドクロスでは判断が遅過ぎるという声が大半であるのが現状です。

そもそも、移動平均線は株価に対して遅れて動く性質があります。

その移動平均線がゴールデンクロスする頃には、株価が既に大きく上昇してしまった後であるという状況が多く、デッドクロスも同様です。

先ほどのチャートを見ても、タイミングとしては遅れてしまっているのがわかると思います。

ただ、こちらもグランビルの法則同様、意識している投資家が多いのも事実ですので、損切りの徹底を意識した上でゴールデンクロス”しそう”な段階打診買いを行ってみるのも一つの手です。

以前は打診買いが増えると手数料が無駄になるという懸念もありましたが、現在は一定額までは取引手数料無料といった証券会社も増加傾向にありますので、早めの損切りを心掛けて積極的に取引しても良いのではないかと思います。

まとめ

移動平均線は、トレンドを判断するという点において非常に重要なテクニカル指標です。

初心者は特に、トレンドフォローの考え方に沿って取引を行うことで大きな損失を避けやすくなります。

どんなに業績の良い銘柄でも常に株価が上昇し続けることはありませんし、タイミング次第で利益にも損失にもなり得ます。

トレンド分析の基本中の基本である移動平均線についての理解を深める為、まずはいろいろな銘柄のチャートを見て、過去の事例を分析してみることから始めてみましょう。

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