○○とは?(用語解説)

ダブルインバースETFとは?メリット・デメリット

今回は、ダブルインバースETFの意味や仕組みに加え、メリット・デメリットについて確認していきたいと思います。

ダブルインバースの意味

「ダブル」は「2倍」のこと

ダブルインバースの「ダブル」は「2倍」のレバレッジが効いていることを意味し、対象とする指数の2倍の動きとなることを指します。

例えば日経平均を対象とする場合、日経平均が1%上昇すれば2%値が動き、5%上昇すれば10%値が動くことになります。

「インバース」は「逆・反対」を意味する

続いて、「インバース」は「逆・反対」といった意味になり、対象の指数とは逆の動きをみせることになります。

例えば日経平均を対象とする場合、日経平均が1%上昇すれば1%下落し、5%上昇すれば5%下落することになります。

ダブルインバースETFの仕組み

先述した「ダブル」と「インバース」を合わせたものが「ダブルインバース」になりますので、意味としては対象の指数に対して、逆方向に2倍大きく動くというものになります。

対象とする指数が下がれば大きく利益を上げることができるため、コロナショックのような暴落相場で大きな威力を発揮します。

また、インバースのように指数とは逆に動くものを「ベア型」とも言い、逆に指数と同じ方向に動くものを「ブル型」と言います。

ETFを購入する際は、対象の指数が上がると思えばブル型、下がると思えばベア型を購入すると良いです。

ダイヤモンド・ザイ 2020年9月号より

メリット・デメリット

【メリット】下落相場でも利益を上げることができる

インバース型のETFは対象の指数が下がれば利益を上げることができるという点では、「空売り」と考え方は同じです。

ただ、空売りは信用取引になりますので、信用取引口座の開設が必要になります。

しかし、インバース型のETFは信用取引口座の開設の必要がなく、現物取引と同じように取引ができる点もメリットになります。

下落相場では信用取引を行わない現物取引派の投資家にとって動きづらい状況が続きますが、インバース型のETFなら下落相場でも利益を上げる機会が生まれます。

【メリット】信用取引ではないので、元本割れの心配がない

先ほど信用取引口座を開設する必要がないと述べましたが、インバース型のETFは現物取引になりますので、どんなに損失が拡大しても元本割れを起こすことがありません

空売りの怖いところの一つに踏み上げによる元本以上の損失の可能性が挙げられますが、その心配がないのは安心材料の一つになるかと思います。

【デメリット】対象指数の上下動により減価するため、長期保有に向かない

インバースETFが長期保有に向かない理由として、指数の上下動による減価が挙げられます。

これは、変動率によって価格を算出しているためです。

対象指数を日経平均株価とし、わかりやすいようにそれぞれの価格を20,000をスタートとして、例を挙げてみましょう。

日経平均株価:20,000 / インバース型ETF:20,000

初日、日経平均株価が5%上昇しました。

初日 ⇒ 日経平均株価:21,000

     インバース型ETF:19,000

2日目、日経平均株価が4.76%上昇しました。

2日目 ⇒ 日経平均株価:22,000

      インバース型ETF:18,096

3日目、日経平均株価が10%下落しました。

3日目 ⇒ 日経平均株価:20,000

      インバース型ETF:19,906

日経平均株価はスタート時と同じ20,000円ですが、インバース型ETFの方は20,000円を切っています。

このように、長期で保有することで価格の上下動により指数とのズレが大きくなる可能性が高いので、インバース型ETFは短期取引での活用がおすすめです。

まとめ

主にインバース型ETFについてみてきましたが、ダブルインバースは単純にインバースの結果が2倍になるものですので、短期間で大きな利益を狙うことも可能です。

しかしその反面、失敗した場合の損失も非常に大きくなるという点には注意が必要です。

インバース型ETFを活用することで上昇相場でも下落相場でも利益を上げることができるようになりますので、自身のリスク許容度を考慮した上で、必要に応じてうまく取り入れていきましょう。

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