株式投資における利益には、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があり、どちらを狙って利益を上げようとするかによって投資における方法が全く違ってきます。
株式投資で利益を上げようとする初心者の多くが、キャピタルゲインでの利益をイメージしているのではないでしょうか。
今回は、キャピタルゲインについての解説と投資する際の注意点についてまとめていきます。
キャピタルゲインとは

安く買って高く売れ
キャピタルゲインとは、株式を売買することで得られる売買差益のことをいいます。
例えば、10万円で購入した銘柄が15万円に上がった時に売却した場合、差額の+5万円がキャピタルゲインということになります。
よく、「株は安く買って高く売れ」と言いますが、上記のように株価が安い時点で株式を購入し、値上がりしたら売却して差額分の利益を得るという方法がキャピタルゲイン狙いの投資家の手法になります。
キャピタルロス
逆に、購入した時点より安い株価で売却した場合の損失を、「キャピタルロス」といいます。
例えば、10万円で購入した銘柄が5万円に下がった時に売却した場合、差額のー5万円がキャピタルロスになります。
よく「損切り」という言葉を聞くと思いますが、この損切りは購入した時点より安い株価で売却することを言いますので、キャピタルロスにあたります。
キャピタルゲイン狙いのメリット

大きな利益
利益の数%を配当金としてもらえるインカムゲインと比べ、キャピタルゲインはより大きな利益を得ることができる可能性があります。
わかりやすいのがストップ高です。
保有株が制限値幅いっぱいのストップ高になった時に売却した場合、一日でインカムゲインの何十倍もの利益を得ることができます。
ただ、その逆も然りで大きく株価が下がるような銘柄はキャピタルロスの金額も大きくなるので注意が必要です。
低位株がおすすめ
投資初心者は低位株から始めよう!の記事でも触れましたが、初心者は時価総額の大きな銘柄よりも低位小型株を中心に取引した方がリスクを抑えつつ大きなリターンを狙うことができますのでおすすめです。
逆に大型株は株価が安定している分、値幅を取ることが難しくなりますので、長期的なインカムゲイン狙いの投資法に向いていると言えます。
経済に興味が湧く
キャピタルゲインを狙った投資をしていると銘柄探しをすることになりますが、その中で、自身が知らなかった企業や様々な事業が世の中にはあるのだなと、単純に知見が広がります。
また、経済の動向にも少なからず興味を持ちますので、サラリーマンの方などは普段の仕事に活かせる場面が出てきます。
インカムゲインを狙った投資でももちろん経済への興味が多少は湧くと思いますが、キャピタルゲインを狙った場合の方がより自身で学習する意欲も高いと思います。
事実、私もキャピタルゲイン狙いの株式投資を始めたことで新聞やニュースを意識して読むようになりましたし、社内での発言内容も以前とは変わったと感じます。
人によっては大してメリットとは感じないかもしれませんが、サラリーマンである私にとっては大きなメリットでしたので、ここでもメリットとして挙げさせて頂きます。
キャピタルゲイン狙いの注意点

ハイリスク
インカムゲインを狙う場合ももちろんリスクはありますが、キャピタルゲイン狙いの場合は大きな利益を狙える分、損失を出す際の金額も大きくなる可能性があります。
損失が大きくなる前に損切りを行わないと、どんどん株価が下がって身動きがとれなくなり、塩漬け株となって何年も資金が拘束され続けることになりかねません。
初心者のうちは特に、下げ始めた時にどうして良いかわからず対処が遅れることが多いと思いますので、保有を継続するにしてもしっかりとした根拠を持って判断することが大切になります。
信用取引でのレバレッジ
現物取引にて株式投資を行う場合は購入金額より株価が下がってキャピタルロスが発生する可能性があるわけですが、元本がなくなることはあってもマイナスになることはありません。
しかし、信用取引の場合は話が変わってきます。
信用取引でレバレッジをかけて取引を行っていた場合、購入金額より株価が下がると元本を割ってマイナスになってしまう危険があります。
株で借金をして人生が狂ったなどという話を聞くのは、この信用取引でレバレッジをかけ、大きく失敗してしまった人の可能性が高いです。
余裕資金の範囲内で投資を行っていれば、最悪でも借金に追われるようなことにはなりません。
初心者の内は信用取引をすぐに始めない方が賢明だと思います。
利益確定

これは私もよく陥りがちなのですが、含み益が大きくなってくるともっと上昇してから利益確定をしようという欲が出てきます。
そうして利益確定が遅れることで上昇トレンドが終わってしまい、徐々に下げ始めて最悪損切りになってしまったことが何度もあります。
利益を伸ばしたい気持ちは十分理解できますが、ある程度上昇したら利益確定を視野に入れながら値動きを追っておかないと、含み益が全てなくなってしまいます。
利益は確定させてこその利益ですので、この点は注意しましょう。
まとめ
キャピタルゲイン狙いでの投資は大きな利益を狙える半面、大きなリスクを伴うものでもあります。
株式投資は余裕資金の範囲で行い、万が一全てなくなってしまったとしても生活に支障をきたさない様にしましょう。
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