2019年に新規上場を果たしたオーナー企業を紹介する「頑張れ!創業社長」のコーナーです。
このコーナーは、テンバガー銘柄の発掘を狙いとしております。

株式投資を行うなら一度はテンバガー銘柄を保有してみたいと思う方も多いと思いますが、過去の傾向より、テンバガー銘柄の共通点として下記の条件が挙げられます。
- 時価総額300億円以下
- 上場してから5年以内
- 株価が500円以下の低位株
- オーナー企業で、創業者が筆頭株主
他にも業種や成長性などの条件を挙げられることもありますが、概ねこのような条件の銘柄がテンバガー銘柄となる可能性が高いです。
このコーナーで新規上場のオーナー企業を紹介することで、憧れのテンバガー銘柄選びの参考にして頂ければと思います。
今回は、9月に上場したこの企業を取り上げます。

創業社長

社長紹介
では、見事東証マザーズに上場を果たした創業社長をご紹介します!
髙村 彰典社長です!!
髙村社長は岡山県出身、1974年生まれ。
青山学院大学を卒業後、1997年に興和(株)、1999年に(株)サイバーエージェントへ入社されます。
サイバーエージェントではインターネット広告代理店事業にてトップセールスを誇り、2005年からは取締役に就任。
その後、2010年10月に(株)サイバー・バズ代表取締役社長へ就任されています。
血液型はO型です。
株主へのメッセージ
2006年の創業よりソーシャルメディアを中核とした事業を展開してまいりました。インターネット市場は成長市場だと言われておりますが、あらゆる事業がインターネット上に存在する時代になってきました。成熟しているようにも感じますが、日々今まで以上のスピードで新しいサービスが生み出し続けられ、今日もまた新しいビジネスが生まれています。
これからの企業そして人が求められるのは、このようなスピードの中で「変化が当たり前の時代である」ということを、理解して行動していくことなのかもしれません。「変化しなければいけない時代」から「変化するのが当たり前の時代」だと考えなければ生き残っていくことはますます難しくなるのではないでしょうか。サービスの多様化、顧客ニーズの細分化、さらにはインターネットの世界とリアルな世界の線引きも難しい時代です。
しかし、個人がメディアになることができる時代にもなってきました。チャンスはまだまだ無限にあります。既存の概念にとらわれないこと、小さくてもいいからチャレンジを続けていくこと。ニーズが細分化してきている市場の中では、どんな小さなスタートだとしても、とにかくチャレンジをし続け限られたチャンスを確実に掴んでいくことがこれから会社を成長させていくために欠かすことができません。
インフルエンサーを主軸としたソーシャルメディアマーケティング事業は、引き続き中核として成長させていきます。同時に過去の常識や成功体験にとらわれることなく、新規サービス・事業などを生み出し続けます。サイバー・バズは、サイバー・バズを超えていく。また、自分たちの生み出す価値で世の中を変え、文化を創れる企業を目指して引き続き邁進してまいります。
HP トップメッセージより
では株式会社サイバー・バズの会社概要をみていきましょう。
会社概要

経営理念
コミュニケーションを価値に変え、世の中を変える。
事業内容
下記、株式会社サイバー・バズの事業内容になります。
ソーシャルメディア・マーケティング会社。Instagramを中心としたインフルエンサーを組織化、企業の商品・サービス体験を発信するインフルエンサーマーケティングやSNSアカウント運用企画代行等を営む。自社サービスはソーシャルメディア(ブログ、Twitter、Facebook、Instagram)でインフルエンサーによる広告・マーケティング「NINARY」「Ripre」「ポチカム」「to buy」の運営。ソーシャルメディアマーケティングはソーシャルメディアを活用したマーケティングプランの企画・提案、広告・PR費を受領。デジタルガレージ<4819>の持分法適用会社。主要取引先は資生堂ジャパン、サイバー・コミュニケーションズ 。
マネックス銘柄スカウターより
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株式会社サイバー・バズは、インフルエンサーを主軸としたソーシャルメディアマーケティング事業を行っており、インフルエンサーを起用したプロモーション設計や、企業のSNS公式アカウントの運用代行、インフィード広告運用など、ソーシャルメディアを通じた総合的なマーケティング支援を展開しています。
具体的には、ソーシャルメディア上で影響力を持つインフルエンサーを自社会員として組織化し、会員に対しクライアント企業の商品・サービス体験やイベント招待などの機会を提供しており、その感想を会員がソーシャルメディア上で発信することで、情報を目にした消費者にクライアント企業の商品・サービス等の価値を伝えるという、マーケティング活動の支援を行っています。

インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングは、社会的に影響⼒を持つ⼈物を介して企業や商品、サービスの認知度や興味・関⼼を向上させるマーケティング⼿法です。
従来のテレビや新聞といった媒体を使用したマーケティングではなく、インフルエンサーがソーシャルメディアを使って消費者やフォロワーに情報を発信していきます。
サイバー・バズの強みとして、SNS周辺領域を幅広くカバーしており、SNS関連の要望に幅広く対応ができるという点が挙げられます。

では、主要サービスである3つについてみていきましょう。
インフルエンサーサービス
インフルエンサーマーケティングを活用し、3つの自社サービスを展開しています。
◆NINARY
主にInstagramにおいて、フォロワー数3万人以上を有する読者モデル等のインフルエンサーによる広告・マーケティングを行うサービスです。クライアント企業の商品、サービス体験やイベント招待などの機会を受け、その感想をソーシャルメディア上で発信することで、フォロワーを中心とした一般消費者への情報の拡散や宣伝の支援を行っています。NINARY会員は、フォロワー数や知名度の点で同社のインフルエンサー会員の中で最も強い影響力を持っており、ソーシャルメディア上での投稿につい同社から報酬を支払っています。
サイトはコチラ
◆Ripre
主にブログ、Twitter、Instagram等のソーシャルメディアにおいて、一定数の読者やフォロワーを有するインフルエンサーによる広告・マーケティングを行うサービスです。クライアント企業の商品、サービス体験やイベント招待などの機会を提供し、それに応募・参加したRipre会員が感想等をソーシャルメディア上で発信することで、フォロワーを中心とした一般消費者への情報の拡散や宣伝の支援を行っています。こちらは、同社にて審査・登録を経て活動を行っていますが、報酬は支払われていません。
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◆ポチカム
ブログやTwitter、Facebook、Instagram等のソーシャルメディアを利用していれば誰もが参加できるモニターサイトを運営しています。クライアント企業は、同サイトを通して自身の商品・サービス体験やイベント招待などの機会を提供し、それに応募・参加したポチカム会員が感想等をソーシャルメディア上で発信することで、多数のクチコミを創出し、一般消費者への情報の拡散や宣伝の支援を行っています。こちらも同社にて審査・登録を経て活動を行っていますが、投稿に対しての報酬は支払われていません。
なお、「インフルエンサーサービス」の主な会員層は、インフルエンサーを以下のように区分した場合、それぞれ以下の通り対応しています。
サイトはコチラ
また、インフルエンサーが独自の記事として、自身の愛用品やサービスを紹介するwebメディアである「to buy」も運営しています。
こちらは主要なECメディアやクライアント企業サイトへ送客し購入が発生した場合、購入額の一部が手数料として同社に支払われる仕組みです。
こちらは、Google Inc.等よりアドセンス収益を得ています。
SNSアカウント運用
クライアント企業が公式に運用するTwitter、Facebook、Instagram等のソーシャルメディアのアカウントの運用支援サービスです。
原則半年間以上の契約にて、サービス内容に応じた月額課金モデルを採用しており、クリエイティブ画像やテキストの作成、ハッシュタグ設計や効果検証を行う他、SNSを活用したキャンペーン設計〜事務局代行も行います。
インターネット広告代理販売
同社は、自社で運営するサービスの販売の他に、クライアント企業からの要請等により、YouTube、Instagram、Facebook、Twitter、LINE等のソーシャルメディア関連広告を中心とした他社の広告商品の代理販売も行っています。
業績・指標

売上推移

売上、利益ともに右肩上がりとなっており、順調に成長しています。
直近の決算では新型コロナの影響を受けながらも、子会社を除いて前年同期比を上回っています。

進捗状況としてはインターネット広告代理販売が好調に推移する一方で、インフルエンサーサービスと子会社のglamfirstが鈍化しています。
同社としては今後の新型コロナの影響を以下のように見込んでおり、当初の計画通りにはいかない可能性もありそうです。

指標

6/19時点の株価は4,330円です。
時価総額は162億円と要件内ですが、テンバガーを狙うには株価が高過ぎますので、数年以内の達成は難しいかもしれません。
配当はまだないですね。
チャート

6/19時点の週足チャートです。
上場後しばらくして急騰し、一時は初値の2倍以上まで上昇しましたが、その後の調整とコロナショックで2,000円台まで下落します。
現在は反発して上昇トレンドを形成しつつありますが、まだ半値戻しまでには至っていない様です。
まとめ
インフルエンサーマーケティング市場は、今後10年で約3.5倍に拡大するという調査報告もあります。
現在はスキンケアやメイクアップといった商品が中心ですが、今後はアパレルやグルメといった領域にも力を入れていき、中期的な拡大を図ろうとしています。
テンバガーとなると難しい状況ですが、グロース株としてチェックしておくとおもしろいかもしれません。

以上、株式会社サイバー・バズの銘柄紹介となります。
ここで紹介した内容は購入を推奨するものではありません。あくまでも、自己責任において投資判断をお願いします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。