2019年に新規上場を果たしたオーナー企業を紹介する「頑張れ!創業社長」のコーナーです。
このコーナーは、テンバガー銘柄の発掘を狙いとしております。

株式投資を行うなら一度はテンバガー銘柄を保有してみたいと思う方も多いと思いますが、過去の傾向より、テンバガー銘柄の共通点として下記の条件が挙げられます。
- 時価総額300億円以下
- 上場してから5年以内
- 株価が500円以下の低位株
- オーナー企業で、創業者が筆頭株主
他にも業種や成長性などの条件を挙げられることもありますが、概ねこのような条件の銘柄がテンバガー銘柄となる可能性が高いです。
このコーナーで新規上場のオーナー企業を紹介することで、憧れのテンバガー銘柄選びの参考にして頂ければと思います。
今回は、3月に上場したこの企業を取り上げます。

「geechs(ギークス)」はコンピューターやインターネットについて深い知識・技術を有する人を指す「ギーク(geek)」と、テクノロジーの略語である「テック(tech)」の、2つの単語・意味を掛け合わせた造語です。
ギークなITフリーランスの働き方をサポートし、彼らの新しい価値創造を支援したいという想いと、わたしたちもギークな集団となり、新しいサービスを生み出すことで世の中に感動を与えていきたい、という2つの想いが込められているそうです。
創業社長
社長紹介
では、見事東証マザーズに上場を果たした創業社長をご紹介します!
曽根原 稔人社長です!!

無精ひげを蓄えた、非常にオシャレな印象の社長さんです。
曽根原社長は1975年生まれ。
1995年にパレスホテルへ入社。ホテル業界を2年間、その後不動産業界で営業マンとしてご活躍後、2001年に有限会社ウェブドゥジャパン(現 クルーズ株式会社)を共同で創業し、同社代表取締役副社長としてヘラクレス市場への株式上場を実現されます。
日本にITフリーランスという新しい働き方を普及させることを目的として、2007年に株式会社ベインキャリージャパン(現 ギークス株式会社)を設立し、代表取締役社長に就任されています。
座右の銘は父親から教わった『おいあくま』だそうで、これは「驕るな」「威張るな」「焦るな」「悔やむな」「迷うな」の頭文字からきているそうです。また、『楽観的思考』を大切にし、過去を引きずらない未来志向な考えをお持ちで、週に2回は運動を欠かさない健康的な社長さんです。
株主へのメッセージ
株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。ギークス株式会社は、2019年3月20日、東京証券取引所マザーズ市場に上場いたしました。これもひとえに皆様方の温かいご支援の賜物と心より御礼申し上げます。
当社グループは「21世紀で最も感動を与えた会社になる」というグランドビジョンのもと、創業事業であるIT人材事業を主軸とする当社と、その他グループ会社2社で構成しております。
これからの日本におけるIT人材の需給ギャップ観測は、2030年には最大79万人が不足すると推計されており、「人材確保」は企業経営における最大の課題です。
一方で、政府の動きとしては、経済産業省による「雇用によらない新しい働き方」について研究会を立ち上げるなど、今後もフリーランスを取り巻く環境は大きく変化し、フリーランス人口は増えることが見込まれます。
このような背景の中、当社のIT人材事業では、ITフリーランスの働き方を支援すると同時に、企業の経営課題である「人材確保」を解決するべく、IT人材ニーズの高い企業へITフリーランスをご紹介するマッチングプラットフォームを担っております。社外リソースの有効的かつ効率的な活用を提案しております。正社員として採用しなければならないという固定概念にとらわれず、スキルを持った優秀な人材を社会全体でシェアリングするという考え方です。当社はこれから拡大するフリーランス市場を牽引する想いで本事業に取り組んでおります。
また、不足するIT人材を生み出す活動として、フィリピンを拠点とする海外グループ会社 NexSeedにて、学生・社会人や法人顧客向けのテックスクールを運営するIT人材育成事業を展開しております。本事業と当社のIT人材事業の連携をより強化し、当社グループの成長を加速させていきたいと考えております。
国内におけるグループ会社 G2 Studiosでは、大手ゲームメーカー各社様との協業制作を行うゲーム事業を展開しており、スマホゲームの企画・開発・運営を行っております。当社のIT人材事業とのシナジーで、ITフリーランスを活用した開発ラインの組成がフレキシブルにできることを強みとしております。
今後も、株主の皆様に中長期で応援いただけるよう、グループシナジーを生かしたポートフォリオ経営を展開し、永続的な企業価値向上に努めてまいります。引き続き、より一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
HPより引用
近年増加傾向にあるフリーランスの方の働き方や企業の人材確保の問題を解決し、自分たちがフリーランス市場を牽引していくんだという強い思いが伝わるメッセージですね!
では、ギークス株式会社の会社概要をみていきましょう。
会社概要
経営理念(グランドビジョン)
21世紀で最も感動を与えた会社になる
サービスやコンテンツの提供を通して顧客にとって価値となる成果をお届けし、継続的に喜んでもらうことで大きな感動へ繋げること。
このビジネスの上で最も大切な考え方を守ろうという想いが込められています。
事業内容
下記、ギークス株式会社の事業内容になります。
IT人材に特化した人材エージェント会社。
ITフリーランスの働き方支援、IT人材不足に悩む企業とITフリーランスとのマッチング、IT人材育成、ゲーム開発・運営受託、動画制作、インターネット事業を営む。
IT人材事業(ITフリーランスの技術リソースシェアリング、業務委託によるシステム開発)、IT人材育成事業(エンジニア留学、英語留学)、ゲーム事業(スマートフォン向けネイティブアプリゲームの企画・開発・運営を受託)、動画事業(プロモーションビデオ、映像・動画制作)、インターネット事業(ゴルフ専門情報サイト運営)を展開。
主要取引先はスクウェア・エニックス、バンダイナムコオンライン、グリー。
引用:マネックス銘柄スカウター
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ギークス株式会社はITフリーランスの働き方を支援し、企業とマッチングするサービスを展開しています。
対面ヒアリングでITフリーランスのスキルや志向性を正確に把握することで、企業のニーズに応える最適なマッチングを実現しています。
登録者の属性としては、Web・スマホアプリ系が半数以上を占めており、成長著しいゲーム分野や各種ウェブ・アプリサービスを展開する企業で活躍が期待されるITフリーランスの方が多いです。
セグメント
2019年3月期のセグメント構成比は下記になります。
◆ゲーム事業(50.4%)
大手のライセンサーやゲームメーカーとパートナーシップを組み、Unityをベースとしたスマートフォン向けネイティブアプリゲームの企画・開発・実行
◆IT人材事業(36.0%)
ITフリーランス専門の案件検索サイトである『geechs job』やITフリーランス向け福利厚生プログラムである『フリノべ』などのサービスを提供
◆IT人材育成事業(7.4%)
フィリピン・セブ島を拠点とする海外グループ会社であるNexSeed Inc.は、「グローバルに活躍できる人材を育てる」ことを目指して、エンジニア留学と英語留学を提供するテックスクールを運営
◆動画事業(4.2%)
スマホゲーム・アプリのPVをはじめ、企業VPや採用・ホームページ用の映像制作から、AR・VR・MR・ホログラムなど様々な新技術を活用した映像の企画・制作・開発
◆インターネット事業(2.1%)
ゴルフに特化したインターネットサービスとして、「ゴルフの楽しさをすべての人に」をコンセプトにしたゴルフ専門情報サイト「Gridge(グリッジ)」を運営し、メディアECの展開やコミュニティイベントの企画・運営

業績・指標
売上推移

売上はきれいな右肩上がりのグラフになっており、毎期2ケタ成長を続けております。
売上については主力のゲーム事業が牽引しており、新規タイトルの開発も継続して行われています。
利益面に関してもゲーム事業・IT人材事業を中心に好調に推移しており、受注人月数推移も順調に増加しています。
今後のさらなる成長が期待できそうです。

指標

1/17現在の株価は1,660円です。
時価総額もテンバガー要件を満たす300億円を切っていますが、PER、PBRをみるとまだ少し割高な水準です。
配当はまだなしですね。
チャート

上場からの週足チャートです。
上場から3週間ほど株価が上昇しましたが、4月以降は下降トレンドが続いています。
直近では短期線と中期線でのゴールデンクロスが見られそうなチャートです。
日足チャートでは1,400円近辺を底値として上昇トレンドを形成しつつありますので、ここから株価の上昇が期待できるかもしれませんね。
まとめ
社長からのメッセージにもありますが、IT人材の不足は企業経営の上で非常に重要な課題であり、フリーランスという働き方については今後さらに増加が加速することが予想されます。
また、同社は2019年11月に立会外分売を実施しており、理由は社会的な認知度や信用力を更に高め、企業価値の向上を図ることを目的とした東証一部への上場準備です。
以上の点から、このまま順調に成長を続けていけば将来的なテンバガー達成の可能性は十分あると判断できます。
ただ、株価水準についてはやや割高な状況ですので、どのタイミングでエントリーするかは各指標やチャートを確認しながら慎重に判断しましょう。
以上、ギークス株式会社の銘柄紹介となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。